医療技術部
薬剤部は調剤課、病棟薬剤課、薬品管理課の3課体制で構成されています。全病棟に薬剤師を配置しチーム医療を軸に「急性期医療」から「がん化学療法」「緩和医療」の幅広い範囲において最適な薬物療法を⽀援しています。また、患者さんの安全性を確保する為に最新のエビデンスやガイドラインを基に個別薬物治療を提案します。日々のカンファレンスに参加する事で医師の他、多職種間で診療計画を共有する事ができファーマシューティカルケアを実践しております。
薬剤師 | 26名 |
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薬剤助手 | 3名 |
SPD | 無し |
外来処方 箋枚数 |
院内:43枚/月 院外:10,857枚/月 |
薬剤管理 指導件数 |
1,988件/月 |
薬剤管理 指導実施率 |
92.5% |
がん 化学療法 |
外来346件/月 入院:151件/月 (2023度平均) |
医師が発行した処方箋に基づき調剤を行っています。現在、外来診療においては院外処方箋が約97%であり入院処方調剤が中心となっています。調剤室には電子カルテと連動した調剤支援システム(錠剤自動分包機、散薬自動分包機、散薬監査システム、水剤監査システム、アンプルピッカー)を導入し、ITを活用することでより効率的で正確な調剤を心がけ安心してお薬を服用して頂けるように努めています。また、夜間や緊急時にはエアーシューターを使用するなど迅速な薬剤供給ができるような体制が整備されています。
入院患者さんへの注射薬払い出し業務は、アンプルピッカーを使用しレシピ単位での払い出しを行っています。手術室、中央処置室、救命救急センターへの注射薬供給は、薬品カートによる入れ替え制を導入し管理しています。
抗がん剤プロトコールシステムを活用し、投与量や投与間隔、投与方法などが適切であるかをチェックし、患者さん一人一人に合った抗がん剤を調整・提供しています。また、患者さんへ化学療法(抗がん剤)のスケジュールや有害事象(副作用)を説明するなどのマネージメント業務にも取り組んでおります。
調剤室にあるクリーンベンチ内で高カロリー輸液の調製を行っています。また、市販の薬剤では対応できない特殊製剤の調製も行っています。
薬品管理課は病院で使用される医薬品の購入、適切な在庫管理・品質管理をおこない、患者さんへ安心・安全な薬を提供できる体制を整えています。
現在の在庫状況はシステムで把握できるようになっており、入庫・出庫データにより自動発注をおこなっています。全医薬品の棚卸し業務は毎月末におこなっています。 薬品倉庫の温度および湿度、薬品用冷蔵庫の温度管理は毎日おこなっています。 当院は災害拠点病院の指定を受けており、また2011年に起きた東日本大震災の被災病院でもありその経験を生かし、災害時にも対応できるように備蓄薬品においても注意して配備しております。 BCP(事業継続計画)においては在庫量を定期的に見直し、大規模災害(地震、火災、事故、食中毒など)発生時、円滑に治療がおこなえるように万全の体制を整えています。
取り扱いに注意が必要な管理対象薬品(麻薬・毒薬・向精神薬など)が法律に準じた管理が徹底されているか指導監督をおこない、また特定生物由来製品の管理(血液製剤:20年間情報を保存する義務がある薬品)もおこなっています。 薬剤部では各管理対象薬品の使用状況を把握し適正使用に貢献し、不適切な使用による医療事故や事件に繋がる恐れがないよう適切に管理をおこなっています。
PMDA(医薬品医療機器総合機構)・各製薬会社などからの医薬品に関する情報を収集・評価し、所轄部門へ院内メール配信するなど情報を発信しています。またDIニュースを作成し、院内へ情報提供しています。 電子カルテの医薬品マスターメンテナンスも重要な業務となっています。 新規採用医薬品の決定・削除、後発医薬品への切り替えなどを決定する薬事委員会(年6回開催)の運営にも関与し、リスクマネジメントおよび薬剤購入抑制などにも貢献しています。
入院された個々の患者さんに安心かつ安全な医療を行うために、特定集中治療室を含む全ての病棟に専任の薬剤師を配置し、主に次の業務について積極的な薬物療法を実施しています。
薬剤師の専門性を活かしたチーム医療の推進のため、SCT(医療安全対策)、ICT(院内感染対策チーム)、NST(栄養サポートチーム)、PCT(緩和ケアチーム)、褥瘡対策チームなどのメンバーとしても積極的に活動しております。