院長挨拶
マイタウン・マイホスピタル ~地域に根ざし、ともに歩み、心ふれあう病院に~
当院の基本理念として皆様に信頼されるより良い病院を目指して参ります。
常日頃より当院へご愛顧を賜り、感謝申し上げます。令和4年4月より、日本赤十字社那須赤十字病院院長に就任致しました 井上 晃男と申します。微力ながら、栃木県北の地域医療の発展に、よりいっそう貢献を図るべく、尽力してまいる所存ですので、皆さまにおかれましては、今後とも温かいご指導ご鞭撻を賜りたく存じます。
さて、当院の名に冠する赤十字は、アンリー・デュナン(スイス人:第一回ノーベル平和賞受賞者)が提唱した「人の命を尊重し、苦しみの中にいる者は、敵味方の区別なく救う」ことを目的とし、活動する国際的な組織です。日本赤十字社はそのうちの一社であり、国内外における災害救護をはじめとし、苦しむ人を救うために幅広い分野で活動しています。当院のような赤十字病院も、これら赤十字の人道的活動の一環であります。我々は、赤十字の名の下に、人々の生命・生活を守っていく使命があると考えております。
一方で、昨今の医療に対する社会的ニーズは、価値観の多様化や社会課題が連関し合い、枚挙に暇がないほど複雑に細分化されています。先に述べた我々の使命は、もはや一個人や、一組織では果たすことが難しくなっている、そう感じることが日増しに多くなっております。このような時代において、求められるキーワードが「連携」ではないでしょうか。
当院では、感染対策、褥瘡対策、栄養サポート、入退院支援など、様々なチーム医療を実践しています。各分野のスペシャリストがチームとなって連携を取り合い、より充実した医療の提供に邁進しております。
また、地域の医療機関の皆さまとも連携を図っており、地域医療支援病院の指定を受けています。当院は、地域の医療機関から紹介された患者さんに対し、専門的な検査や医療を提供することができる病院であります。そして院内外を問わず連携を推進する土壌・姿勢を有することが当院の大きな強みであると考えます。
その他の特徴として、当院は、栃木県北地域唯一の三次救急救命指定病院であり、24時間体制で救命救急センターによる救急患者の受入を行っております。また、同じく地域唯一の地域がん診療連携拠点病院として、手術・放射線療法・化学療法を効果的に組み合わせた集学的治療を行っております。急性心筋梗塞などの循環器救急疾患に対しても24時間365日体制で緊急対応を行っております。近年では、内視鏡手術支援ロボットによる低侵襲治療を行うなど高度な医療を提供しつつ、万全の感染対策を講じて、皆さまが安心安全に治療に専念できるよう努めております。
今後も医療ニーズは、より高度かつ複雑になっていくと考えます。最先端の新しい医療技術が次々と登場してきます。当院としても、大学病院をはじめとする関連多機関の叡智を集結し、県北医療圏の医療の質向上に寄与できればとの思いであります。「マイタウン・マイホスピタル~地域に根ざし、ともに歩み、心ふれあう病院に~」の基本理念に則り、地域の皆さまと歩むにふさわしい病院を目指す所存です。引き続きご理解とご支援を宜しくお願い申し上げます。
院長 井上 晃男
令和4年4月