整形外科
他病院の先生方へ
当院では骨折や腱・神経断裂、血管損傷など外傷患者さんの受け入れを積極的に行っております。受付時間外であっても可能であれば診察させて頂きますのでどうぞお気軽にお問い合わせください。
1.外傷
骨折脱臼に加え、手の腱損傷、神経血管損傷など幅広い外傷を取り扱っております。
当院は3次救急センターを有するため、栃木県北広域から昼夜を問わず多くの外傷患者さんが搬送されてきます。手外科医によるマイクロサージャリーも施行しており、腱損傷、神経血管損傷を行っております。
また地域の特性として開放骨折や手指切断などが多く、緊急性を要する場合は麻酔科や手術室の協力のもと直ちに手術対応ができる体制を整えており、開放骨折、骨盤骨折から切断指再接着まで、あらゆる重症外傷に対応致します。
☆マイクロサージャリー☆
当院には手外科医が常勤しており、マイクロサージャリー(肉眼では操作困難な直径0.5~3mm前後の血管や神経などを顕微鏡下に操作し修復する技術)を用いた治療を行っています。これにより損傷された血管や神経の修復のみならず、切断肢(指)再接着や外傷などで失われた体の部位を再建する組織移植などが可能となっています。
☆変形治癒、骨髄炎
外傷件数が多いため創外固定、骨延長用フレームといった専門的な手術器具を取り揃えており、手術加療後の偽関節や骨髄炎、変形治癒に対しても積極的に2次治療を行っています。
2.上肢疾患
手外科
地域の特性として手指の損傷が多く、手の専門知識が必要とされる事が少なくありません。そのため、伝統的に手外科の医師が常勤医として勤務しております。
☆手の外傷☆
手首や手指の骨折(粉砕骨折から開放骨折)、腱損傷の治療を行っております。また顕微鏡を用いて行う切断指や神経血管損傷の治療も行っております。
☆手の慢性疾患☆
手関節や手指は骨、関節の周囲に筋肉、腱、靭帯、神経、血管が複雑なバランスを保ち上肢の繊細な機能を維持しております。手の機能の修復や再建には専門知識や経験が必要とされます。
神経障害(手根管症候群、肘部管症候群、神経麻痺等)、腱鞘炎(ばね指、ドケルバン病等)、加齢変性疾患(変形性関節症等)、手や肘の拘縮、腫瘍に至るまで手外科領域の全般を取り扱っています。また関節リウマチによる関節の変形(ボタン穴変形、スワンネック変形、尺側偏位、腱断裂)に対しても関節形成術、腱移行術、指や肘の人工関節によって機能的にも美容的にも機能を獲得することができます。
手術に関しましては、上肢の手術であるため翌日から歩行が可能で、多くは数日間で退院できます。症例によっては患者さんとご相談の上、日帰り手術も可能です。手や肘のしびれや痛み、変形、機能障害などでお悩みの方、症状が治らないと思って諦めていた方、遠慮なく外来に足を運んでご相談ください。
肩関節外科
腱板断裂、反復性脱臼の肩関節鏡手術から、外傷や変形による人工関節の手術にも対応しています。
肩関節外科とは肩関節やその周囲を扱う分野です。整形外科の中でも肩疾患を専門に扱う医師は少なく(日本整形外科学会員2万4千人に対し肩学会員1500名)、肩の痛みや動きの悪さは五十肩、四十肩といった病名でひとまとめにされ、改善しないまま治療が継続されている事が多くあります。しかしこれらの中には肩をあげる筋肉の障害である腱板損傷や関節周囲が固くなる凍結肩など専門的な治療を要する疾患も含まれています。当院ではこれらの疾患に対し、従来のレントゲン、MRIといった検査に加え、超音波検査を用いて肩の疾患の早期診断を行っています。
☆肩関節鏡手術について☆
腱板断裂、拘縮肩、脱臼といった肩の痛み、動きの制限や不安定性を来している疾患に対しては関節鏡手術という関節の内視鏡手術が行われる事が増えてきています。当院でも肩関節鏡を用いた手術を行っており、周囲の他の筋肉のダメージを減らし入院期間を短縮させる事が可能となっております。
☆肩の人工関節について☆
肩関節の骨折治療や人工関節を施行する際には他の部位と比較し筋力のバランスが複雑です。そのため生体工学的な専門知識をもった医師の治療が必要不可欠となります。
肩関節周囲の骨折、脱臼といった急性期の外傷(上腕骨近位端骨折、鎖骨骨折、肩鎖関節脱臼、肩甲骨骨折、肩関節脱臼)の他に骨折後の変形治癒、変形性肩関節症、リウマチ性肩関節症を行っております。また、近年ではリバース型人工関節という特殊な形の人工関節を用い、いままで治療不可能であった肩の挙上障害を治す事が可能となってきました。
以下の症状があるような患者さんは肩関節に疾患を抱えている可能性があります。
- 夜寝ていると肩が痛い
- 肩が頻回に外れる、もしくは外れそうな感じがする
- 頭の上まで肩が上がらない、髪が洗いにくい、背中の後ろに手が届きにくい
- 肩を挙上すると痛みが出てくる
このような症状をお抱えの患者さん、肩の痛みや機能障害などでお悩みの方、症状が治らないと思って諦めていた方、遠慮なく、一度、外来に足を運んでご相談ください。
3.下肢外科
膝や股関節の人工関節手術、スポーツ障害の関節鏡手術を行っております
股関節、膝関節は加齢とともに関節の軟骨が傷み、関節の変形が進みます。これをそれぞれの関節の名前を取り、変形性股関節症、変形性膝関節症と呼びます。当院では、これら変形性股関節症、変形性膝関節症に対して積極的に手術加療を行っております。手術療法は骨切り術(骨の矯正手術)、人工関節置換手術のいずれかが選択され、各患者さんの年齢や各手術方法の長所・短所などを十分に考慮した上で、慎重に術式を決定します。また初回人工関節後長期を経過して、様々な問題が生じた患者さんの治療を近隣病院から依頼されることも多く人工関節再置換、再々置換などの手術は当科で最も力を入れている分野です。
当科では、以前当科の部長であったその分野の専門家である中村光一先生に治療に関わって頂いており、人工関節だけでなく、スポーツ外傷(前十字靭帯損傷、半月板損傷等)に対しても手術加療も行っています。内視鏡を用いる手術のため、早期の社会復帰、スポーツ復帰が可能となっております。より専門性の高い治療をご所望であれば、ぜひ当院整形外科にご相談いただければ幸いです。
4.脊椎疾患
腰椎疾患に由来する臀部痛と下肢痛をきたす疾患で代表的なものに椎間板ヘルニアと脊柱管狭窄症があり、当科でも多くの症例の治療を行っています。薬物治療から治療を開始し、疼痛の程度によっては初めから何らかのブロック治療を併用する場合も少なくありません。症状が強く、仕事や家事や学業に支障がある場合には手術を行っています。当科ではレーザ治療や内視鏡による手術は行っておりません。通常の腰・臀部・下肢痛に対する知識では説明がつかない臀部・鼠径部・下肢痛の中に仙腸関節障害に由来するものがあることが少しずつ解明されてきており、当科もこの病態の治療に取り組んでいます。診断をつけることができれば、ブロック治療で改善を図ることが可能です。
頸椎由来の疾患も数多く存在します。これらに関してもまずしっかりとした保存療法を行い、効果がなく大きな支障があるときに手術を行っております。
当院は救命救急センターが併設されているため、脊椎の領域でも高度の外傷の症例の搬送が少なくありません。破裂骨折、脱臼骨折などにより脊髄の損傷を来たした場合には緊急で神経の除圧の応急処置を行い、後日脊柱の再建のための手術を行っております。
5.整形外科関連漢方医学
当科では脊椎疾患、四肢疾患に対し積極的に漢方薬を使用しています。整形外科領域では漢方薬の応用範囲が広く、慢性の疼痛の悪循環を呈している場合には、ごくわずかでも症状が改善することで全体像が好転することがあり、症状をみながら適切な処方を行っております。
6.腫瘍
当院では、軟部腫瘍ではアテローム、脂肪腫、ガングリオン、神経鞘腫、骨腫瘍では、内軟骨腫、類骨骨腫などといった良性腫瘍を中心に扱っております。日帰り局所麻酔で治療をうけて頂くか、全身麻酔の場合は数日間入院していただく形になります。
スタッフ紹介
竹内 大作(常勤) | 役職 | 整形外科部長(診療科主任) 兼 手術部長 |
専門 | 脊椎外科 | |
博士号・認定医等 | 公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科専門医 公益社団法人 日本整形外科学会 脊椎脊髄病医 一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会 外科指導医 |
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上田 明希(常勤) | 役職 | 脊椎外科部長 |
専門 | ||
博士号・認定医等 | ||
吉川 勝久(常勤) | 役職 | 関節外科部長 |
専門 | 膝・肩関節外科・スポーツ整形 | |
博士号・認定医等 | 公益社団法人 日本整形外科学会 整形外科専門医 | |
知場 一記(常勤) | 役職 | リハビリテーション科副部長 兼 整形外科副部長 |
専門 | ||
博士号・認定医等 | Reverse Shouder Arthroplasty License Course 受講 | |
小曽根 和毅(常勤) | 役職 | 整形外科医師 |
専門 | ||
博士号・認定医等 | ||
井浦 巧郎(常勤) | 役職 | 整形外科医師 |
専門 | ||
博士号・認定医等 | ||
髙見澤 遼(常勤) | 役職 | 整形外科医師 |
専門 | ||
博士号・認定医等 | ||
里宇 明元(非常勤) | 役職 | 嘱託医師 |
飯村 拓哉(非常勤) | 役職 | 嘱託医師 |
都丸 哲平(非常勤) | 役職 | 嘱託医師 |
関本 巌雄(非常勤) | 役職 | 嘱託医師 |
髙畑 智嗣(非常勤) | 役職 | 嘱託医師 |
菊地 優貴(非常勤) | 役職 | 嘱託医師 |
宇梶 真生(非常勤) | 役職 | 嘱託医師 |