平成30年度 那須赤十字 病院指標

はじめに
この指標は、医療の質を具体的な数値で示し、客観的に評価することを可能としたものです。
指標を分析し、経年変化をみていくことによって、必要により改善等を行い、医療の質の向上に活かしていきたいと考えています。
また、地域の皆様に当院の特徴や現在の急性期医療についてより理解を深めて頂くことを目的とし、指標を公開していますが、それは必ずしも病院間の医療の質の差を表すものではありません。
全体の集計方法と定義はコチラ


  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1192 215 233 447 597 726 1603 1952 1711 463
当院の一般病棟を退院された患者さんの年齢階級別(10歳刻み)患者数です。
全退院患者数は9,139人で、平均値は58歳、年齢中央値は67歳、年齢階級中央値は60歳台となっています。
平成29年度と比較して、全体の患者数はやや減少しましたが、70歳以上の患者さんは全体の45%を占め、地域社会の高齢化を反映しています。
0~9歳の階級の患者さんも多く、そのうち新生児の患者さんが16.5%となっており、早産児や病的新生児の治療に対応しています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 208 20.28 17.66 7.21 81.28
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 115 3.54 3.43 1.74 71.09
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 114 27.36 20.92 15.79 84.07
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 110 3.00 3.01 0.00 67.56
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 93 3.67 4.47 1.08 69.97
平成29年度と同様、心不全加療の入院がもっとも多くなっています。
2位は肺の悪性腫瘍の疑いがある患者さんに対して行われる気管支鏡検査目的の入院です。
3位は誤嚥性肺炎での入院で、ご高齢の患者さんが多くなっています。その中には退院後の自宅療養が困難なため、施設入所や介護サービス等を希望される患者さんも多く、その調整に期間を要することなどから在院日数が長くなっています。
4位は虚血性心疾患が疑われる患者さんに対して行われる心臓カテーテル法検査目的の入院です。
5位は虚血性心疾患の患者さんに対して経皮的冠動脈形成術治療を行った入院です。


小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 副傷病なし 179 4.91 6.19 0.00 1.23
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 119 6.54 6.17 2.52 0.00
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 108 5.68 6.62 0.00 2.75
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 73 3.86 5.42 1.37 3.52
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし 67 10.13 11.32 2.99 0.00
もっとも多い症例はRSウイルスやマイコプラズマなどによる気管支炎での入院で、急性期疾患の入院を多く受け入れています。
また、地域周産期母子医療センターとして、院内・院外出生の早産児、病的新生児の入院に対応しています。

外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 80 4.71 4.96 0.00 67.44
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2なし 49 6.78 6.23 0.00 60.24
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 36 10.11 8.95 0.00 68.69
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2なし 34 12.09 10.59 0.00 60.65
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし 28 9.89 8.52 0.00 72.61
もっとも多い症例は鼠径ヘルニアの手術症例です。
主として消化器外科疾患と乳腺疾患の診断治療をおこなっていますが、腹部外傷、消化管穿孔など多岐に渡る治療を行っています。
2位と4位は乳がんに対する手術症例ですが、2位は腋窩部郭清を伴わない切除術、4位は腋窩部郭清を伴う切除術です。
腋窩のリンパ節郭清については、術中にセンチネルリンパ節生検を行い、リンパ節転移を認める患者さんについては、ガイドラインに則ってリンパ節郭清を行います。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 100 29.57 26.30 73.00 82.99
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり 50 5.30 5.68 4.00 51.50
160740xx01xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿等 副傷病なし 24 5.38 5.55 8.33 21.67
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 副傷病なし 21 22.00 19.61 57.14 67.81
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 20 25.20 24.26 20.00 76.20
もっとも多い症例は大腿骨の骨折や股関節脱臼の手術症例です。
高齢者に多い大腿骨頸部骨折は術後のリハビリテーションが重要であり、急性期病院の当院では回復期リハビリテーションを担う回復期病院、維持期の管理を担う介護施設・療養型病院と地域連携診療計画書を使って連携し、総合的な治療管理を行っています。
また、3次救急センターを有しており、幅広い外傷患者さんの受け入れを積極的に行っていて、緊急性を要する場合は直ちに手術対応ができる体制を整えています。

形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx97xxxx 皮膚の良性新生物 その他の手術あり 12 4.58 6.06 0.00 51.25
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 11 5.45 5.37 0.00 31.36
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 10 2.60 4.05 0.00 50.90
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2なし - - 3.15 - -
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1なし 副傷病なし - - 5.59 - -
皮膚・皮下の悪性腫瘍、良性腫瘍、軟部腫瘍などの摘出目的や眼瞼下垂に対する手術の入院が多くなっています。
腫瘍切除後の組織欠損をできるかぎり、機能的・整容的に修復するため、腫瘍の切除と同時にあるいは二期的に皮弁形成や植皮術を用いた再建を行っています。


脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 30 10.90 7.35 10.00 56.33
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 28 13.82 9.69 10.71 74.68
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 26 23.38 16.16 50.00 73.04
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 22 8.73 7.28 0.00 66.18
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 21 31.43 18.72 71.43 65.62
1位と2位は頭部外傷の加療目的の入院です。救急救命センターを有しており、24時間体制で重症外傷の患者さんを受け入れています。
また、脳卒中地域拠点医療機関として、急性期の脳梗塞を多く受け入れています。
入院後早期から手足のリハビリテーションに加え、高次脳機能検査や認知リハビリテーションを行っており、麻痺等後遺症のある患者さんは専門医療機関で専門的リハビリテーションがうけられるよう地域連携を密にし、スムーズな紹介に努めています。

産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 75 7.93 9.70 0.00 32.28
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 62 9.45 9.87 0.00 45.16
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 45 5.33 6.16 0.00 43.11
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 45 6.69 6.28 0.00 41.51
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 35 8.26 8.86 0.00 66.00
最も多い症例は帝王切開手術を行った入院です。合併症妊娠、胎児異常など、ハイリスク妊娠に対応する高度な医療を行っています。
緊急帝王切開手術にも24時間体制で対応しています。
子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣嚢腫などに対して、腹腔鏡や子宮鏡によるからだにやさしい産婦人科手術を行っています。

眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 135 2.03 2.84 0.00 74.56
020180xx97x0x0 糖尿病性増殖性網膜症 手術あり 手術・処置等2なし片眼 - - 7.52 - -
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり片眼 - - 6.16 - -
020200xx9700xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - 6.55 - -
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし - - 7.05 - -
白内障の手術を目的とした入院がもっとも多く、当院では一泊二日の入院で行っています。
また、高齢化社会や生活習慣により、年々加齢黄斑変性症・糖尿病網膜症なども増加してきており、当院においても、病状により異なりますが、抗VEGF薬による治療を導入しています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 143 2.07 2.53 0.00 69.34
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 36 9.58 12.58 0.00 68.58
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 副傷病なし 33 4.42 5.62 0.00 64.82
110070xx02020x 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 29 5.93 7.40 0.00 73.38
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 29 11.14 12.63 0.00 67.41
最も多い症例は、前立腺がんの疑いのある場合に行う前立腺針生検の検査入院です。
膀胱腫瘍や尿路結石、前立腺肥大等に対する侵襲性の低い経尿道的手術を多く行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 61 12 - 16 - 36 1 6,7,8
大腸癌 35 - 20 24 - 76 1 8
乳癌 39 28 - - 6 40 1 8
肺癌 - - 37 88 18 57 1 7,8
肝癌 - - - - - 33 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大がんについて、集計期間に入院治療を行った、初発患者の病期分類による延べ患者数、再発患者の延べ患者数を示しています。当院において、がんの診断、初回治療を行った場合を「初発」として病期分類ごとに集計し、初回治療以降の継続治療を行った場合を「再発」として集計しています。
がんの病期分類は、がんがどれくらい進行しているのかという病期・進行度を意味し、Stage0からStageIVまであり、StageIVが最も進行していることになります。
当院は「地域がん診療拠点病院」として、手術だけでなく抗がん剤治療、放射線治療など患者さんに合わせた治療法を選択し総合的に管理しております。
また、緩和ケア病棟を有しており、治療が困難とされたがん患者さんの苦痛を和らげる緩和ケア治療の体制も整えています。

成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 73 12.77 70.59
重症 49 18.04 81.24
超重症 18 23.89 84.39
不明 - - -
入院のきっかけとなった病名および最も医療資源を投入した傷病名が肺炎(誤嚥性肺炎、インフルエンザ肺炎、ウイルス性肺炎を除く)であって、市中肺炎(入院後発症の肺炎を除く)の患者さんが対象となります。
日本呼吸器学会、成人市中肺炎診療ガイドライン、肺炎重傷度分類の定義に基づき、入院時の状態から重傷度を決定し、重傷度ごとに患者数、平均在院日数、平均年齢を示しています。
当院で肺炎の治療を受けられる患者さんは増加しており、全体の平均年齢も76.09歳であり、ご高齢の方が多くなっています。誤嚥性肺炎はこの指標の対象疾患には入っていないため総件数が少なくなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 183 30.69 77.38 43.60
その他 28 26.00 74.64 5.21
医療資源を最も投入した傷病名が脳梗塞の患者さんを対象として、その発症から入院までの日数別に患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を示しています。
脳梗塞治療では、迅速に治療を行うことがその後の患者さんのADL(日常生活動作)に大きな影響を与えます。
当院では、緊急に治療が必要な患者さんを常に受け入れることができるよう、体制の確保に努めています。
脳梗塞治療において、リハビリテーションは脳梗塞の合併症・後遺症を防ぐために非常に重要です。
急性期医療を担う当院では、回復期リハビリテーションを担う回復期病院、維持期を担う介護施設・療養型病院と地域連携診療計画書を使って連携し、総合的な治療管理を行っています。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 96 2.30 13.07 6.25 79.78
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 88 3.00 2.88 2.77 69.77
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 68 3.16 4.41 0.00 60.37
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 56 1.63 2.86 1.79 68.71
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 54 0.02 12.24 0.00 65.44
胆管結石性胆のう炎などに対して行う胆道ステント留置術がもっとも多く、大腸ポリープ切除、消化管止血術など各種内視鏡による治療を多く行っています。
特に迅速な診断と早期の治療が極めて重要な急性心筋梗塞や狭心症など、虚血性心疾患に対する冠動脈ステント留置術にも24時間対応しています。


外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6335 鼠径ヘルニア手術 85 2.00 2.72 1.18 65.34
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 58 1.29 3.67 0.00 62.88
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 51 1.00 4.78 0.00 60.20
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 30 1.43 7.33 0.00 72.73
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 28 0.68 4.54 0.00 31.07
外科の年間手術総件数は約700件であり、ヘルニア手術や、胆のう結石症などに対して腹腔鏡下による胆嚢摘出術を多く行っています。
乳がんの手術では乳房部分切除が多くなっていますが、術後の経過により在院日数が長くなる場合があります。
早期の食道・胃・大腸がんに対しては、まず内視鏡のみで治療を完結できるEMR(内視鏡的粘膜切除)やESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)を考慮し、患者さんにとって必要且つ十分で、できる限り負担の少ない治療を提供できるよう努めています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 88 3.45 21.28 55.68 72.84
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 56 2.61 9.64 14.29 53.46
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 43 5.95 24.49 67.44 82.44
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 34 1.59 21.44 23.53 71.94
K0463 骨折観血的手術(鎖骨,膝蓋骨,手(舟状骨を除く),足,指(手,足)その他) 21 4.14 6.81 4.76 56.86
高齢者に多い大腿骨の骨折に対しての手術がもっとも多くなっています。
また、加齢に伴って起こる関節の変形が原因の変形性股関節症、変形性膝関節症に対して、人工関節置換術を多く行っています。
自宅退院を目標に長期のリハビリテーションが必要な場合には後方支援病院に転院の上、リハビリを続けていただいています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(肩,上腕,前腕,大腿,下腿,躯幹) 21 0.81 2.81 0.00 50.33
K0021 デブリードマン(100cm2未満) 14 14.29 20.64 0.00 70.93
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満) 14 0.50 1.79 0.00 48.57
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 10 0.20 1.20 0.00 61.80
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) - - - - -
腫瘍の形態や部位、患者さんの状態により、外来では行うことができない悪性の皮膚腫瘍切除術や、良性の皮膚・皮下腫瘍切除術を行っています。
2位のデブリードマンとは、壊死組織を除去して創を清浄化する治療法です。

脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 32 0.88 22.22 21.88 83.50
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 23 2.30 41.61 52.17 59.65
K1492 減圧開頭術(その他) - - - - -
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術 - - - - -
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭)(硬膜下) - - - - -
外傷による慢性硬膜下血腫や非外傷性脳内出血に対して洗浄術や、動脈瘤を直接クリップで挟んで止血するクリッピング術を行っています。
早期手術を基本としており、24時間体制で手術・集中治療に対応しています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 90 5.56 6.10 0.00 32.04
K877 子宮全摘術 59 1.51 9.46 0.00 49.00
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 56 1.20 4.77 0.00 41.09
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 46 3.35 6.20 0.00 31.30
K867 子宮頸部(腟部)切除術 30 0.03 1.40 0.00 42.73
年間約700例の分娩を取り扱っており、さまざまな合併症を伴ったリスクの高い帝王切開による分娩も積極的に受け入れています。
子宮筋腫や子宮内膜症、子宮頚部異形成等に対して行う子宮全摘術や、卵管・卵巣を摘出する子宮付属器腫瘍摘出術(腹腔鏡によるもの)を多く実施しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 135 0.00 1.03 0.00 74.56
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む) - - - - -
K279 硝子体切除術 - - - - -
k281 増殖性硝子体網膜症手術 - - - - -
糖尿病網膜症や緑内障を合併されている患者さんなどリスクの高い白内障の手術も受け入れています。
高齢化に伴い、白内障の手術を希望される患者さんが増えており、当院では2日の入院で白内障手術を行っています。

泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 50 1.42 3.86 2.00 72.00
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 36 1.33 2.78 0.00 65.78
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 30 0.77 8.83 3.33 64.63
K843 前立腺悪性腫瘍手術 24 1.04 9.25 0.00 67.54
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) - - - - -
外科的治療が必要な尿路結石および早期の尿路性器癌に対して、内視鏡下で行われる侵襲性の低い経尿道的手術を多く行っています。
また、前立腺がんの早期発見を目指した前立腺針生検を積極的に実施しており、前立腺がんと診断された患者さんの外科的治療にも対応しています。


その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 13 0.14
180010 敗血症 同一 15 0.16
異なる 47 0.51
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 13 0.14
異なる - -
臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして、重篤な疾患である敗血症、播種性血管内凝固症候群、その他の真菌症について発症率を集計しています。
医療資源を最も投入した病名と入院のきっかけとなった病名が同一かそれ以外で件数を集計しています。
外傷や、腎盂腎炎などの感染症が重症化し、血液の凝固に異常をきたす播種性血管内凝固を起こす場合があります。
また、さまざまな感染症などから血液に病原菌が入り、敗血症になることがあります。
手術・処置等の合併症は、術創部の感染や予防接種後の発熱の他、透析用カテーテルの閉塞などの症例が見られました。
なお、発症率(%)は各集計項目ごとの患者数/全退院患者数(9,139人)で算出しております。

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